知財用語集 Patent Words


弁理士試験



 弁理士になるには、国家試験である弁理士試験を受験する必要があります。弁理士試験は、例年5月頃に開催される短答式試験から始まり、論文試験、口述試験まであります。

 短答式試験に合格すると、論文試験を受験することができます。そして、論文試験に合格すると、口述試験を受験することができます。口述試験に合格すると、晴れて弁理士になれる資格が得られます。弁理士試験に合格したら、一定の研修を受けて、弁理士登録をすると弁理士になることができます。

 一般的には、弁護士が医者であれば、弁理士は歯医者のように言われることがありますが、弁理士の仕事の中心となる特許庁への出願申請代理業務は、実務経験のない文系の弁護士では、全く実務を行うことができないと言われています。というのも、特許や実用新案、意匠等は、人間の技術的思想の創作を主に対象としたもので、これらの理解には理系の技術的バックボーンが必要だからです。一方で、弁理士試験は、法律知識を主に問うものですので、試験の合否と実務とはかけ離れているとも言われています。しかし、弁理士試験は、法律の知識のみで合格することができるので、文系出身の人でも合格することが可能です。

 弁理士試験の受験者は、社会人が多いので、弁理士受験のための専門学校では、独立開業して成功された弁理士の年収が、数千万円から1億円であることをうたい文句として、受験生を集めています。現実は、1億プレイヤーや1千万プレイヤーどころか、弁理士資格をもっていても、特許事務所に就職できない人が多くあふれてきているのが現状になりつつあります。とはいうものの、受験勉強を通して、リーガルな知識を得ておくことは、どのような分野に属していようとも、社会人として必ずや役に立つことになるでしょう。


Back to 知財用語集 Patent Words